6.オウムは本当に仏教の一派か?



 オウム信者がよく口にするのが“身体的な知”とか“身体的リアリティ”である。信者はこれが「内的体験」なのだと言う。でもちょっとまてよ? 身体的な知っていうの体を知ること? 異性の? 身体的リアリティって体の真実性ってこと?
 それって唯物論じゃん。

 あの23.5のデータで“ゼロ”になるって話のところを読んでみると、どうやら彼らの言っている“内的な体験”っていうのは睡眠不足と栄養不足による修行か尊師の麻薬体験による幽体離脱のことを“身体的な知”とか“身体的リアリティ”もしくは“空”と言うらしい。
 幽体離脱すると意識と身体が遊離することがわかる。そこで“その身体は本来の私ではない”とわかる。だから身体的な知(体を知る)とか言われるんじゃないかと思うけど、“身体的リアリティ”ってのはやっぱ唯物論だよなあ。矛盾した教義だあ。

 オウム真理教は仏教のセクトと言われている。 
 麻原自身も仏教にたいへん詳しく、「よく勉強してるなあ」と思うほど仏教に関してはすごい知識を持っている。もっとも、かりにも「仏教の集団だ」と称するならそこまで詳しくないと教祖なんてやっていけないだろうけど・・・。
 あの23.5のデータで“ゼロ”になるって話も仏教のことらしいが、僕が思うにそれは“無我”のことを言ってるんじゃないかと思うんだけど、とにかく麻原は利己的なので“無我”(無私)の境地には達していないし、オウム真理教っていろんな宗教の都合のよい所をブレンド・ミックスしてるんだけれども、その中でも麻原が強く影響を受けたのはヒンドゥー教(ヒンズー教)であると思う。


〜麻原とヒンズー教の類似点〜

@ まず、オウム真理教の“オウム”っていう言葉自体がヒンズー教の言葉omに似ている。
Aオウムは“シヴァ神”主神としているところ。シヴァ神ヒンズー教の破壊神である。
B選挙のときに象のぬいぐるみつけて踊ってた人たちいたでしょ? あれなんかシヴァの子の“ガネーシャ”を意識して作ってたと思うし。
Cオウムの“教団ビデオ”で麻原が空中浮揚をやろうとしてるシーンがあるんだけど、そこではトラか何かの毛皮を敷いてやってたんだけど、それなんかはシヴァ神の絵を見れば分かるけどシヴァもトラか何かの毛皮を敷いて座っている。


 もう一つ言いたいのは麻原を呼ぶときに使う“尊師”という言葉。それを聞いて僕が思い出されたのはインドのサティア・サイババである。
 麻原はもしかしたら、サイババに憧れていたのかもしれないと思えてならないんです。サイババはむかし日本のテレビにもたびたび出てたので知ってる人もいると思うけど、インドではシヴァ神の化身とされ尊神と呼ばれ崇められている人物である。
 そして、サイババも超能力を使うことができ(話に尾ひれが付いているものもあると思うけど確かに超能力は持ってるし使える人です)、オウムで説かれているようなカルマの法則(これについてはあとで詳しくふれる)のような“前世”とか“来世”とか言っている。

 尊師尊神。そして超能力カルマ。サイババと類似する点もみられることから、麻原もサイババのようになりたかったのではないかと思われる。


ガネーシャ

 

シヴァ



 


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